「染岡ってさ、」
「あ?」
「指名手配のポスターとかにいそう」
「テメー殴るぞ…!」
「あっ、もしくは極道とか。ピンク頭のハゲだし、…ってあいた!ゲンコツ!?」
「次はチョップだからな」
「ぼ、暴力反対!!!」
「その言葉まんま返すぜ。言葉の暴力反対」
「いやだって幼児誘拐とか盗撮とかで捕まっ、ってあいた!」
「俺はどっかのイカれたオッサンか!」
「ほら、電車の中によくいるよね…ちか、」
「お前これ以上言うと口塞ぐからな…!」
「じょ、冗談だよ染岡!仮にも彼氏なんだし、そんなこと微塵も思ってないよ!…3分の1くらいは(ひそひそ)」
「半分以上そう思ってるんじゃねえか!」
「(地獄耳!?)ごめ、ごめん、うそだって!やだ、本気にしないで、っていたあああい!」
「フン」
「さっ、さっきの、デコピン、容赦なか、った…」
「たりめーだ」
「…………」
「お前が先に喧嘩売ったんだからな」
「…………」
「な、なんだよ、その目は」
「…………もっと、」
「は、?」
「もっとわたしを大切に扱え!染岡のぶぁーか!ぶぁーか!ピンク頭のオッサン!ハゲ!ピンクハゲ!ハゲピ!」
「テ、テメェ…!!」
「ふ、フン!睨まれたってこわくないんだか、ら、…んっ、ん、んんんんー!!」
「……ギャーギャーうるせぇよ、
「だ、って、そめ、そめお、か、いき、いきなり、き、ききき、キス、した、!」
「口塞ぐっつっただろ」
「ひ、卑怯だ…!」
「お前に言われたくねぇな」
「染岡、ほんとにエロいオッサ、」
「これ以上されたくなかったら黙っとけよ」
「ハイ!!!!!」



まほうはきかない
執筆:20100708 公開:20100720